Outlook を使用中に PC がスタンバイや休止状態になる場合の影響について


最近は会社などで節電対策が必要となっており、一定時間 PC を使わなかった場合にスタンバイや休止状態にするという設定を行うことが増えていると思います。
しかし、Outlook の使い方によっては、使用中にスタンバイや休止状態になった結果、作成中のメールが失われたり、データが破損したりという現象が発生する可能性があります。
今回は Outlook を使用中にスタンバイや休止状態にする場合の注意点について解説します。

1. Microsoft Exchange サーバーを使用している場合
会社などで使用されているメールサーバーが Microsoft Exchange サーバーであり、Exchange キャッシュ モードを使用していない場合、Outlook でメールなどを作成すると、そのデータは Exchange サーバー上に直接保存されることになります。
しかし、メールを作成中などにスタンバイに入り、2 時間以上経過すると、Exchange サーバー側ではクライアントの応答がないため、セッションが切断されます。
その後スタンバイから復旧した Outlook で作成中のメールを保存しようとすると、サーバー側と Outlook 側でセッションの整合性が取れず、保存の際にエラーが発生します。
また、スタンバイに入る前に表示していたフォルダーの再表示を行おうとした場合にエラーが発生することもあります。

Exchange キャッシュ モードが有効であれば、ネットワークが切断された場合などにユーザーが意識することなくバックグラウンドで再接続を行いますので、スタンバイや休止状態を使う場合は Exchange キャッシュ モードをお勧めします。

2. 個人用フォルダー (PST) ファイルをネットワーク経由で使用している場合
PST ファイルを Outlook で使用している場合、Outlook の起動中は常に PST ファイルが開いた状態となっています。その状態で PC がスタンバイに入り、2 時間以上経過すると、ファイル サーバー側ではクライアントの応答がないため、セッションが切断されます。
その後スタンバイから復旧した Outlook で PST ファイルにアクセスすると、PST ファイルを開いていたセッションが無効となるために PST ファイルの読み書きが行えず、Outlook がハングアップしたり、PST ファイルが破損したりします。
そもそも、マイクロソフト社では PST ファイルをネットワーク経由で使用することをサポートしていないので、このような使い方はすべきではないのですが、どうしても使用しなければならないのであれば、スタンバイや休止状態に入る前に Outlook を終了してください。

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