新しい Outlook で使用できない機能の第 3 回は「予定表」についてです。
Windows 用の新機能と従来の Outlook 機能の比較 – Microsoft サポートの予定表についての比較は以下の通りとなっています。
機能 |
クラシック Outlook |
新しい Outlook |
3 日間の予定表ビュー |
使用可能 |
使用可能 |
出席者を省略可能として追加する |
使用可能 |
使用可能 |
カテゴリの色 (予定表) |
使用可能 |
使用可能 |
シリーズ内のこのイベントと次のすべてのイベントを編集する |
非サポート |
使用可能 |
対人イベント |
非サポート |
使用可能 |
予定表をグループ化する |
使用可能 |
使用可能 |
会議の分析情報 |
部分的に使用可能 |
使用可能 |
常にオンラインになる会議 (Zoom、Webex など) |
使用可能 |
使用可能 |
My Day /To-do バー |
使用可能 |
使用可能 |
オフライン サポート |
使用可能 |
今後 |
イベントのクイック作成 |
使用可能 |
使用可能 |
辞退した会議を保持する |
非サポート |
使用可能 |
会議を下書きとして保存する |
使用可能 |
使用可能 |
Microsoft がイベントにInformation Protectionする秘密度ラベル |
使用可能 |
使用可能 |
スケジュール ビュー |
使用可能 |
調査 |
短縮された会議 (Outlook の設定とサービス設定) |
使用可能 |
使用可能 |
他の場所で作業として表示する |
使用可能 |
使用可能 |
スケジュール ビューというのは、グループ スケジュール ビューのことを指すと考えられます。
ただ、このビューだけでなくアイテムをメールと同様に表示する一覧ビューについても実装されていません。
日ごとのタスク リストも実装されていないようです。
オフライン サポートについてはアプリフレームワークにも記載されていた機能で、展開予定が 5 月から 6 月に延期されています。
予定アイテムの単位では、以下のような設定・機能が実装されていません。
- 重要度
- [挿入] タブの機能
- [描画] タブの機能
- [書式設定] タブの機能
- [校閲] タブの機能
- アイテム単位の印刷
- 出席者の追加、削除時に変更された出席者のみに会議の更新を送信
Word の機能を使用していたものについては実装が難しいと思われます。
[ファイル]-[オプション] にある予定表の設定については、以下のものが実装されていません。
- 出席者による新しい日時の指定を許可する (オフにすることはできない)
- 予定表に祝日を追加 (自分の予定表に追加するのではなく、別途祝日の予定表を追加することは可能)
- インターネット空き時間情報オプション (任意のサーバーではなく、Exchange Online 上で Web カレンダーとして公開することは可能)
- 組織外に会議出席依頼を送信するときは iCalendar 形式を使用する (オフにすることはできず、会議出席依頼は常に iCalendar 形式となる)
- アラームを設定した予定及ぶ会議は予定表にベルのアイコンを表示する (アラームが設定されている予定を識別するための機能はない)
- 予定表の既定の色/この色をすべての予定表で使用する (既定の色は設定できない)
- 月のビューとカレンダー ナビゲーターに週番号を表示する (週番号を表示する機能はない)
- グループ スケジュールに空き時間情報として公開されている予定を表示する (グループ スケジュール自体がない)
- 表示する予定表の数が次の数以上/以下になったら… (同上)
- 予定表の詳細をポップアップ ヒントに表示する (オフにすることはできない)
- 予定表の詳細をスケジュール設定グリッド内に表示する (オフにすることはできないが、スケジュール アシスタントを表示した後で個別にオフにすることはできる)
- 自動承諾/辞退 (会議出席依頼を自動で承諾または辞退する機能はない)
また、新しい Outlook では予定表の共有については新しい共有モデルのみがサポートされます。
そのため、Outlook デスクトップ共有予定表の改善に関する既知の問題 – Microsoft サポート に記載されているような不具合や制限事項が生じても、古いモデルに戻して回避するということができなくなります。
従来の Outlook と新しい Outlook ではサーバーへの接続の方法が異なるため、古いモデルが実装されることはないでしょう。
それと、フォルダーのアクセス権限についても、従来の Outlook で ShowLegacySharingUX レジストリを設定することで使用可能だった詳細なアクセス権の設定が新しい Outlook では使用できません。
もし、予定表のアクセス権でカスタマイズされた権限を使用した運用をしているのであれば、その運用方法を見直す必要があります。
共有に関連することですが、従来の Outlook ではグループを追加すると予定表グループが生成されてメンバーの予定表がまとめて追加されますが、そのようなことはできなくなりました。
同様に [部署の予定表を表示]、[上司のチームの予定表を表示]、[チームの予定表を表示] という機能も使用できません。
これらの機能ではグループのメンバーが変わると自動的に予定表の追加や削除が行われていたのですが、新しい Outlook は自分で管理する必要があるようです。