Office 2016 がリリース

9月22日に Office の新しいバージョンである Office 2016 がリリースされました。
Outlook 2016 に追加された新機能については以前 Ignite で公表された内容をもとに記事にしましたが、改めて新機能や重要な変更点、削除された機能などを紹介します。

新機能

以下の新機能はすでに以前記事にしたものです。計画通りリリースに含まれたようですね。

  • Office 365 Groups のサポート
  • クラウド添付ファイル
  • 同期スライダーで最短3日が指定可能
  • 検索の強化
  • メールアドレスの国際化

以下のような機能も追加されました。

OAuth のサポート

OAuth とは Exchange Online と接続する際に多要素認証など追加の認証機能を使用するための新しい認証機能のことです。
こちらの機能は Outlook 2013 でも修正プログラムにより追加されています。

大きいサイズのアーカイブのサポート

Exchange Online などでは、アーカイブ メールボックスのサイズが無制限というようなものもあり、100G を超えるような場合には複数のアーカイブ メールボックスが生成されることがあります。
Outlook 2016 はこのような状況でも一つのメールボックスとして表示されます。

Outlook.com が EAS から MAPI へ

現在の Outlook.com (旧 Hotmail) のアカウントは、Exchange ActiveSync というプロトコルで接続されていますが、Outlook.com が Office 365 に統合され、MAPI で接続されるようになります。

重要な変更点

Outlook 2016 では Exchange Server 接続での AutoDiscover が必須となります。
以前のバージョンでは手動でサーバー名などを設定して Exchange Server に接続するプロファイルを作成できましたが、そのようなことができなくなりました。
そのため、すでに構成済みの Exchange アカウントでも AutoDiscover ができない環境では起動に失敗したりエラーが発生したりします。
詳細については以下の KB も参考にしてください。

3098831 “Outlook cannot log on” or “Cannot start Microsoft Outlook” error displays in Microsoft Outlook 2016

削除された機能

以下のような機能は Outlook 2016 では削除されました。

  • PRF ファイルによる Exchange アカウントの構成
  • Outlook Social Connector
  • InfoPath フォーム

また、Exchange Server 2007 以前の古いサーバーにも接続できなくなっています。(POP/IMAP なら可能)

これらの機能を使うユーザーが少ないから削除されたということかもしれませんが、もし使っている方がいるならバージョンアップの前に代替案を考えないといけませんね。

参考リンク:

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Outlook 2016 の新機能

先日の 5/4-5/8 にかけて、アメリカのシカゴで Microsoft Ignite というイベントがありました。
その中で Outlook 2016 の新機能を紹介するというセッションがあり、その様子は以下の URL で見ることができます。

http://channel9.msdn.com/events/Ignite/2015/BRK2189

ただし、当然ながらすべて英語です。
そんなわけで、簡単に日本語で説明したいと思います。

Office 365 Groups のサポート

Office 365 Groups とは、ユーザーが自分で作成したグループにより情報共有などを行えるものです。
Office 365 Groups でグループを作ると、Outlook のナビゲーション ウィンドウにそのグループの Conversation (受信トレイのようなもの) と予定表が自動で表示されます。
グループにメンバーを追加すれば、そのメンバーのナビゲーション ウィンドウにも表示されるようになります。
そして、グループ宛てのメールは自分の受信トレイではなくグループの Conversation に配信されるので、わざわざ振り分ける必要がありません。
また、Exchange などの配布グループの場合、後から追加されたメンバーは追加される前にグループ内で送信されていたメールにアクセスすることはできませんが、Office 365 Groups ならグループの Conversation にアクセスすることで過去ログも見ることができます。
さらに、Conversation では SNS のタイムラインのように「Like (いいね)」ができたりもします。
そういった意味では Yammer のグループにも似ています。
この Office 365 Groups については Ignite で複数のセッションに分けて説明されており、目玉機能といえるのかもしれません。

クラウド添付ファイル

Outlook 2016 ではファイルをメールに添付するのではなく、クラウド (OneDrive.com、OneDrive for Business、SharePoint Team Sites) にアップロードして共有するという操作が非常に簡単になりました。
ファイルを添付するのと同様の操作で、アップロードからアクセス権の設定まで自動で行ってくれます。
また、受信側が Outlook 2016 以外ではリンクとして表示されますが、Outlook 2016 で表示した場合には添付ファイルと同様に表示されます。
添付ファイル関連の機能としては、添付ファイルの挿入の際に最近使用したファイルの一覧が表示されるというものも追加されています。
ファイルの編集が終わったらメールで送るというような操作はよくやるものなので、地味ですが結構便利かもしれません。

検索の強化

クラウドを使用した検索が高速になり、より適切な結果が得られるようになるようです。
また、以前検索した文字列のほかに、メールボックスの内容や連絡先を利用して検索文字列の候補が表示されます。
さらに、一度に表示される検索結果の数が 30 から 250 に増えました。

Add-ins for Outlook

Outlook 2013 から Apps for Outlook として Outlook Web Access でも使用可能な HTML5 および JavaScript ベースのアドインが使用できるようになりましたが、Outlook 2016 では以下のような機能追加が行われています。

  • リボンの追加
  • 本文全体の取得
  • メールの上書き保存
  • 本文中の文字列にアドイン起動のためのハイパーリンクの追加

また、Add-ins for Outlook は Outlook for Mac や Outlook.com でも使用できるようになり、Add-in Store で公開すればトータル 40 億人のユーザーをターゲットとしたアプリが作れるとのことです。

その他

他にも以下のような機能追加があります。

  • 画面サイズが小さいデバイスのための動的なレイアウト
  • 高 DPI スクリーンのサポート
  • 新しい Office テーマ (カラフル、濃い灰色)
  • メールアドレスの国際化 (メールアドレスに ASCII 以外の文字が使用可能)
  • 低優先メール (これは Outlook というより Office 365 & Exchange Server 2016 の新機能)
  • 予定と会議出席依頼で HTML 形式をサポート

なお、このセッションでは触れられなかったのですが、Exchange キャッシュ モードのローカルの保持期間として最短 3 日というのが選べるようになりました。これによりローカル ディスクの容量が少ないノート PC などでもキャッシュ モードが使用できるようになりますね。

他にもいろいろあるかもしれませんし、まだまだこれから追加される機能もあるかもしれません。
正式リリースが待ち遠しいです。