msg ファイルとして保存しようとするとメモリ不足でエラーになる原因


コメントにて以下のご質問をいただきました。


はじめまして。これほど情報量満載のサイトがある
のを知り感動いたしました。
早速質問させて戴きたく。

Outlook2013上で所定フォルダ上のメールメッセージを
SaveAsメソッドによりディスクにmsg形式で保存する
VBAを作成していますが、メールメッセージがmsg形式
の添付ファイルを持つ場合に保存が失敗し、そこで
メモリエラーでプログラムが途中終了してしまいます。
保存の際、ディスク上に16kBのmsgファイルが出来る
のですがサイズがそこから増えることなく、エラー
「処理を実行するためのメモリが不足しています」が
出て、途中終了するとともに、上記ファイルが自動
削除されます。

【試行実験】
・msg形式での保存では、Unicodeの如何を問わず保存不能
・マニュアルで「ファイル~名前をつけて保存(msg形式)」
でも保存不能
・保存不能のケースで、TXT形式での保存は可能
・添付のmsgファイルが壊れていることはおそらくなく、
ダブルクリックで開いてみることが可能。但しそれを
保存することも同じエラーで不能。
・メールメッセージをexplorer上のD&Dしてmsg形式で
保存することは可能

【相談事項】
所定フォルダ上の複数のメールメッセージを1つずつ
msg形式でプログラムで保存したいので、
・最終的には、対象とするメールメッセージを全て保存したい
・不能なメッセージがあってもそこで途中終了せず、次の対象
の保存に取りかかれるようにせめてしたい

【参考】
添付ファイルのmsgが大きなサイズの場合に失敗するようですが、
以下には必ずしもそうでは無く沢山の相手先が設定されていると
失敗するとの話もあるそうです。もはや私には理解が及びません。
https://www.experts-exchange.com/questions/28536821/Outlook-vba-cannot-save-a-large-Msg-file-to-disk-error-2147024882-There-is-not-enough-free-memory.html
https://social.msdn.microsoft.com/Forums/office/en-US/2836370d-33dd-44fe-b480-26edcf1f6859/does-the-saveas-method-in-microsoftofficeoutlookinterop-have-a-maximum-file-size?forum=outlookdev
何卒よろしくお願いいたします。


msg ファイルがメモリ不足で保存できないという現象が発生する場合、ほとんどは msg ファイルで使用されている OLE 複合ファイルという形式の制限に起因して発生しています。

OLE 複合ファイルとは Windows で一つのファイルに様々な情報をオブジェクトという形で保存する形式のファイルです。
多くのファイル フォーマットは、特定のデータを保存するための形式であり、例えばテキスト形式なら文字列データ、JPG 形式なら画像データなどを保存します。
しかし、OLE 複合ファイルについてはどのようなデータでも保存可能とするため、データをオブジェクトという形で複数保存できるようになっています。
実際、Office 2003 までは Word も Excel も PowerPoint も OLE 複合ファイルの形式でファイルを保存しており、Word ファイルの中に Excel データの一部を埋め込んだり、拡張子を削除してもダブルクリックすると適切なアプリケーションで自動的に開いたりできていました。

Outlook も他の Office 製品と同様に OLE 複合ファイル形式で msg ファイルや oft ファイルを保存しており、メールに含まれる受信者や添付ファイルはそれぞれ個別のオブジェクトとしてファイルに格納されています。
また、メールに別のメールを添付しているという場合、添付されたメールも単一のデータではなく、そのメール自体の受信者や添付ファイルが個別のオブジェクトとして保存されます。
そのため、多数の受信者や添付ファイルを含むメールを保存する場合、一つの OLE 複合ファイル内に大量のオブジェクトが生成されるということになります。
しかし、OLE 複合ファイルでは一つのファイル内で同時に開くことができるオブジェクトの数が制限されており、この制限を超えるような書き込みが行われた場合に「メモリ不足」という意味のエラーが発生するのです。

SaveAs で保存できないアイテムを Explorer にドラッグアンドドロップすると保存ができるようですが、この場合はファイルへの書き込みを行うのは Explorer であり、Explorer が何らかの方法で制限を回避しているものと思われます。
(あるいは単にエラーを無視しているだけかもしれません。)

いずれにせよ、残念ながら、マクロで SaveAs により msg ファイルとして保存する場合にマクロの記述方法やレジストリ設定などでこの制限を回避する方法はありません。
このエラーが発生した場合に処理を中断させたくないということであれば、SaveAs の前に On Error Resume Next を実行し、エラーで中断せずに継続させるようにしてください。

参考リンク:

No MSG For You! – SGriffin’s MAPI Internals

[INFO] MSG 複合ファイルへのメッセージの保存

VBA の実行時エラーを処理する

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msg ファイルとして保存しようとするとメモリ不足でエラーになる原因」への1件のフィードバック

  1. 大変丁寧なご解説、ご回答をありがとうございました。感謝申し上げます。
    おかげさまで、保存できない原因について、はっきり理解することができました。
    制作するプログラムの結論としては、エラーでも継続するように、”on error resume next”
    でしのぐこととします(うまくいきました)。
    explorerへのD&Dをシミュレートできればよかったですが、さすがに諦めます。

    最後に、質問投稿後すぐにコメントがupされなかったため二重投稿してしまった
    ことをお詫びします。

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