Outlook における予定表のベストプラクティス


Outlook のヘルプページに「Best practices when using the Outlook Calendar」という項目が新しく追加されました。

このページはまだ英語版しかありませんが、特に Exchange 環境で予定表を使う場合に重要な点がいくつかありますので、内容をご紹介します。

 

はじめに: Outlook 2007 の SP3 以降で予定表の機能が大幅に改善されているので、Outlook 2007 SP3 以降を使用することを推奨します。
それ以前の Outlook を使用している場合には以下の記事の注意を参考にしてください。

タイトル: Outlook 会議出席依頼を使用するときの注意事項

会議出席依頼の転送について

Outlook 2007 を使用している場合は会議出席依頼を転送するのではなく、主催者に出席者の追加を依頼しましょう。転送すると会議の消失や不整合を招きます。Outlook 2010 以降の場合は転送すると転送通知が開催者に送信されるので、転送も可能です。開催者が転送通知を受け取ると、会議出席依頼の更新を送信する場合に転送された出席者も含まれるようになります。

Exchange サーバーのユーザーの場合:

Exchange Server 2007 以降ではカレンダー アテンダントの起動により会議出席依頼の転送が通知されますので、サーバーが 2007 以降でカレンダー アテンダントが有効なら転送も可能です。
開催者と異なる Exchange 組織の出席者は、以下のすべての条件を満たさない限り転送すべきではありません。

  • 出席者が Outlook 2010 以降を使用している。
  • 出席者側の Exchange 管理者が会議出席依頼の転送通知をリモート ドメインに送信可能としている。
  • 開催者が Outlook を使用している。

出席者が Exchange 組織ではない場合、以下のすべての条件を満たさない限り転送すべきではありません。

  • 出席者が Outlook 2010 以降を使用している。
  • 開催者が Outlook を使用している。

注意: 代理人は会議出席依頼の転送通知は受け取りません。

会議出席依頼と取消の処理について

会議出席依頼を受信トレイから削除するという操作は可能ですが、承諾または辞退を明示的におこないましょう。
また、会議の取り消し通知についても、「予定表から削除」により明示的に削除すべきです。
予定表から会議の承諾や辞退の操作は避けたほうが良いでしょう。

Exchange サーバーのユーザーの場合:

Exchange Server 2010 では予定表修復アテンダント (CRA) を管理者が有効にできます。
CRA が有効な場合、会議出席依頼や取り消しを適切に行わないと、CRA により会議が再作成されることがあります。

 

繰り返しの会議の処理について

繰り返しの終了日を設定し、回数を制限する

Outlook では繰り返しの会議が簡単に作成できますが、以下が推奨されています。

  1. 常に繰り返しの終了日を設定する
  2. 繰り返す回数を一定の数に制限する

繰り返しの会議では、時間や場所の変更や出席者の増減などが行われる可能性が高く、これらの変更は例外情報としてアイテムに保存されます。
しかし、例外情報が多くなると管理が困難となり、予期しない動作の原因となります。
可能な限り終了日を設定し、その際には開催される回数も考慮してください。
例えば、週 2 回の繰り返しの会議を 1 年間で設定する場合、月 1 回繰り返しの会議より 90 回以上回数が多くなります。

 

元の繰り返しの終了日より前に繰り返しの会議を終わらせる場合

繰り返しの会議の終了日よりも前にその会議の開催が不要となった場合、その会議をすべて取り消すのではなく、終了日を再設定すべきです。
もし、繰り返しの会議を全体で取り消してしまったばあい、過去に会議があったということがわからなくなってしまいます。

開催者の変更について

Outlook では会議の開催者を変更する方法は用意されていません。
そのため、繰り返しの会議の開催者を変更するには、まず元の開催者で繰り返しの終了日を設定して更新を送信します。
そして、新しい会議の開催者から、変更後の繰り返しの会議出席依頼を送信します。

 

繰り返しの会議出席依頼に添付ファイルはつけない

繰り返しの会議出席依頼に添付ファイルを付けると管理が複雑となります。
前述の通り、例外情報は元のアイテムにて追加されますが、繰り返しの会議に例外が発生すると、その例外情報にも元の添付ファイルが付与され、データ量が増えることになります。
また、例外に添付ファイルが追加されても、その情報はほかの予定には反映されません。
もし、会議の出席者にファイルを配布する必要がある場合は、そのファイルは SharePoint や SkyDrive に保存し、会議出席依頼にはそのリンクのみを記載します。

会議の詳細の不整合を防ぐ

会議の日時や場所、出席者などを変更して保存した場合、Outlook は更新を送信するか、変更をキャンセルするかの2択しか表示しません。
この仕様はすべての出席者の間で会議の不整合が生じないようにするためのものです。
しかし、会議の詳細フィールドについては重要な変更とは位置づけられていないため、詳細を変更しても変更通知を送信せずに保存することができます。

重要: 詳細に個人的なメモを残していた場合、変更通知を送信する際にその情報が変更通知とともに送信されます。そのため、出席者に公開されたくない情報は詳細ではなく別の場所に保存する必要があります。
会議の出席者も予定表の会議に詳細を追加することが可能ですが、変更通知を受け取って承諾するとその変更は失われます。

会議のコピーについて

Outlook は会議をコピーした場合には元の会議とコピーした会議のリンクが失われます。
これにより、不整合が生じることを防ぐことができます。
また、新しいバージョンの Outlook ではコピーを行うと件名に「コピー:」が付与されるため、その予定がコピーされたものであることを認識できます。
しかし、会議のコピーは想定外の結果をもたらす場合があるため、避けるべきです。
これはほかのユーザーの予定表からのコピーや自分自身のほかの予定表フォルダーからのコピーにも当てはまります。
「更新を送信」の機能を維持したまま予定をほかのフォルダーに移動する方法については http://support.microsoft.com/kb/2167170 を参照してください。

予定表にアクセスするデバイスの管理について

予定表にアクセスするデバイスについては、すべてが最新の更新を適用済みであることを確認しておく必要があります。
一部のデバイス、例えばWindows Phone や Windows RT、Apple の iOS、Android、Research In Motion の BlackBerry などは Exchange サーバーのメールボックスの予定表フォルダーとそれ自身の予定表の同期をとるようなものがあります。
これらのデバイスとの互換性に関する既知の問題については以下のマイクロソフト技術情報を参照してください。

2563324 Microsoft Exchange ActiveSync およびサードパーティのデバイスに関する現在の問題

注意: 複数の Outlook クライアントやデバイスで一つのアイテムを同時に変更した場合、競合が発生することがあります。これを回避するには複数のデバイスで短期間に同じアイテムの変更を行わないようにする必要があります。

 

Outlook と統合されたアドインの管理について

Outlook のアドインによっては、ユーザーの編集とアドインによる編集が同時に発生する場合があり、これが競合をもたらすことがあります。
これを回避するにはアドインを常に最新の状態にしておく必要があります。
また、不要なアドインはアンインストールまたは無効にしておくべきでしょう。

 

Microsoft Exchange ユーザーへの推奨事項について

代理人のシナリオについて

代理人の機能を使う場合は、可能な限りキャッシュ モードで使用すべきです。
最新のバージョンの Outlook や Entourage、Outlook for Mac では、代理人機能についての数多くの改善がされています。
詳細については以下のマイクロソフト技術情報を参照してください。

 924470 複数のバージョンの Microsoft Outlook と Entourage で代理機能を outlook

 

代理人の数の制限

Outlook は代理人の数について制限を設けていません。しかし、「編集者」権限を持つ代理人は一人だけにすることが推奨されています。
これにより、会議の処理がいつ、どのように行われたかの追跡が容易となります。
また、代理人が複数のデバイスを使用している場合は運用形態を考慮する必要があります。このような構成では会議の喪失や不整合の原因調査が難しくなるためです。

「編集者」権限を持つ代理人を一人に限定したとしても、多数の「参照者」や「作成者」の代理人を追加するべきではありません。
多数の代理人を設定することは、リソースを過剰に消費することになります。
例えば、代理人を設定すると以下のような設定が行われ、その分のリソースが消費されます。

  • フォルダーのアクセス権限
  • Active Directoryの代理人として送信する権限 (PublicDelegates)
  • 会議出席依頼の転送ルール
  • マネージャーのメールボックスに保存される代理人の情報

上記のそれぞれの項目が別々に制限を持つ可能性があり、制限に近づいた場合にパフォーマンスや安定性に影響を与える可能性があります。

注意: Microsoft における開発時のテストにおいては、代理人は最大 4 人までとしています。また、その代理人は Outlook のみを使用した構成となっており、ほかのデバイスによるテストは行われていません。
もし、「編集者」権限を持つ代理人を一時的に変更する必要がある場合、権限を「編集者」から「参照者」または「なし」とし、別の代理人を「編集者」として追加する。

 

参考資料:

2659007 Outlook 構成分析ツール
2678030 ツールをチェックして (CalCheck) を Outlook の予定表の情報

Outlook における予定表のベストプラクティス」への1件のフィードバック

  1. いつも有用な情報をありがとうございます。
    少し話題からずれるのですが、パッケージ版 Outlook 2010 を使っております。
    (ExchangeやOutlook.comは使っておりません。)
    Outlook は、メーラ以外にも、連絡先管理やスケジュール管理もとても便利なのですが、
    いまだに、Android との情報同期(相互同期)のうまい方法を見つけられません。
    Outlook.com を使えと言うことなのかもしれませんが、
    スタンドアロン環境とAndroidを手軽に同期することはできないのでしょうか?

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