追加のメールボックスと追加のアカウント


Outlook 2010 では一つのプロファイルに複数の Exchange アカウントを追加することができます。一方、Outlook 2007 以前でも、組織内の別のメールボックスにアクセス権がある場合には追加のメールボックスとして追加が可能です。
今回はこの二つの違いについて説明します。

追加のメールボックスについて

追加のメールボックスは、Exchange アカウントの [詳細設定] の [詳細設定] タブで追加したメールボックスを意味します。
この設定は他のユーザーが使用しているメールボックスに代理人としてアクセスすることを前提としています。
追加できるメールボックスは最低限メールボックスのルートフォルダーに読み取りのアクセス権限が必要となります。

追加の Exchange アカウントについて

追加の Exchange アカウントは Outlook 2010 から追加された機能で、アカウントの設定の [電子メール] タブで追加された Exchange Server のアカウントを意味します。
この設定は異なる Exchange 組織に属する自分自身のメールボックスに一つのプロファイルで同時にアクセスすることを前提としています。 そのため、フルメールボックス権限がある他のユーザーのメールボックスを追加の Exchange アカウントとして追加することはサポートされていません。
ただし、同一組織のフルメールボックス権限がないメールボックスについてユーザー名・パスワードを指定して追加する場合はサポートされるようです。

追加のメールボックスと追加の Exchange アカウントの動作の違い

追加のメールボックスと追加の Exchange アカウントの違いは、その前提が「自分自身のメールボックスかどうか」に起因します。
追加のメールボックスは自分以外がメインで使用するメールボックスとして認識されているため、以下のような動作となります。

  • 古いアイテムの整理は実行されません。
  • メッセージの取り消しは実行されません。
  • 追加のメールボックス上のフォルダーを選択してからメールを作成した場合でも、差出人は自分自身となります。
  • 差出人を追加のメールボックスのアドレスとして送信した場合でも、送信済みアイテムは自分自身の送信済みアイテムフォルダーに保存されます。(KB2459115 適用後、DelegateSentItemsStyle レジストリ設定で変更は可能。詳細は KB2181579 参照)

一方、追加の Exchange アカウントは、自分自身のメールボックスとして認識されているため、以下のような動作となります。

  • 古いアイテムの整理が実行されます。
  • メッセージの取り消しが実行されます。
  • 追加の Exchange アカウントのメールボックス上のフォルダーを選択してからメールを作成した場合には差出人は追加の Exchange アカウントとなります。
  • 差出人を追加の Exchange アカウントとして送信した場合には、送信済みアイテムは追加の Exchange アカウントの送信済みアイテムフォルダーに保存されます。

Exchange Server 2010 SP1 環境で発生する問題について

Exchange Server 2010 SP1 環境では、Auto Discover によりフルメールボックス権限のあるメールボックスが自動的に Exchange アカウントに「追加のメールボックス」として追加されます。
その後、同じメールボックスが「追加の Exchange アカウント」として追加された場合、UI の見かけ上は追加の Exchange アカウントとして表示されます。
しかし、実際には Outlook の内部で「追加のメールボックス」として取り扱われ、意図しない動作となります。
これについては、マイクロソフトのサポートページ (981245 You cannot use a manager and delegate account in the same Outlook 2010 profile) に下記の通り記載があります。

Exchange Server 2010 SP1 Auto Mapping

With Exchange Server 2010 Service Pack 1, the new Auto Mapping feature automatically adds mailboxes to the Outlook Navigation Pane if you have Full Access Permission to them. Outlook manages these additional mailboxes with a specific permissions set. If you previously configured these same mailboxes as multiple Exchange accounts in one Outlook profile, you may experience unexpected behavior when sending mail using those other mailboxes. This is because mailboxes accessed using the Outlook 2010 multiple Exchange accounts functionality use a different permissions set from those added by Exchange Auto Mapping. Outlook attempts to use both permission sets at the same time. To prevent this, remove the auto-mapped mailboxes from your profile using the Account Settings dialog. Because these mailboxes are automatically added via Auto Mapping, there is no need to also add them as additional Exchange accounts.


まとめ

Outlook 2010 からサポートされるようになった追加の Exchange アカウントは、Microsoft Business Productivity Online Services (BPOS) や Office 365 といったクラウドと、社内システムを同時に使用するために追加されたものと考えられます。
そのため、同じ Exchange 組織内のメールボックスを追加する場合は、追加のアカウントではなく追加のメールボックスの機能を使うべきでしょう。

追加のメールボックスと追加のアカウント」への2件のフィードバック

  1. こんにちは。参考にさせて頂いてます。
    Exchange 2007/Outlook 2007/Windows XP Client Machine の環境で、ユーザーごとにメールボックスを追加しなければいけないのですが、Login Scriptなどを用いて、自動化する方法を探しています。何か方法などをご存知でしたら、ご教授いただけませんでしょうか?
    よろしくお願いいたします。

    Akira Sekine

    • 残念ながらメールボックスの追加をスクリプトで行うことはできません。
      Extended MAPI を使い、C++ でプログラムを作成する必要があります。

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