Outlook 2010 での開発における変更点


あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
2010 年になったということで、新年最初の記事は Outlook 2010 に関する話です。

Office Client Developer Content and Resources ブログOutlook 2010 での開発においての変更点が公開されました。それによると以下のような変更があるようです。

Collaboration Data Objects (CDO): CDO 1.21 は Outlook 2010 ではサポートされなくなります。Outlook 2010 をインストールすると既存の CDO 1.21 のモジュールまで削除されてしまうので、CDO 1.21 を使っているようなアプリケーションは Outlook 2010 をインストールすると動作しなくなります。既存の CDO 1.21 アプリケーションは Outlook Object Model (OOM) を使用するか、MAPI を使用するように変更する必要があります。

Exchange クライアント拡張機能 (ECEs): Exchange クライアント拡張機能は Outlook 2010 では読み込まれません。ECE を使っているアドインは COM アドインで実装しなおす必要があります。主にウィルススキャンソフトのアドインなどが影響を受けそうです。

メール ウィンドウやエクスプローラ ウィンドウのコマンド バーのカスタマイズ: Outlook 2010 は全面的にリボンインターフェイスを採用するため、コマンド バーのカスタマイズは重視されない機能として位置づけられます。Outlook 2010 で直ちに使えなくなるということではありませんが、次のバージョンで使えなくなる可能性があるということです。また、アドインなどで追加されたボタンなどは [アドイン] リボンにまとめられてしまうため、使い勝手が悪くなる可能性もあります。ボタンを任意の位置に追加したいのであれば、アドインに IRibbonExtensibility を実装する必要があります。ただし、IRibbonExtensibility はフォームのスクリプトで制御できません。IRibbonExtensibility を使ったカスタマイズ方法の詳細は Extending the Interface in Outlook 2010 をご覧ください。

Application オブジェクトのイベントを使用したショートカットメニューのカスタマイズ: Application オブジェクトの ItemContextMenuDisplay などを使ってショートカット メニューをカスタマイズしている場合、Outlook 2010 では正しく動作しません。これらのイベントは CommandBars オブジェクトをイベント内で使用しますが、前述のとおり CommandBar は重視されない機能となっています。そのため、Outlook 2010 では IRibbonExtensibility を使ってショートカット メニューをカスタマイズする必要があります。

Office 2010 の 64 ビット版のサポート: Office 2010 からは、これまでの 32 ビット版だけでなく 64 ビット版の Office がリリースされます。32 ビット版でも 64 ビット版の Windows で動作しますが、64 ビット版の Office を使うことにより、メモリをより多く使用できるようになります。しかし、64 ビット版の Office プログラムでは 32 ビット版の ActiveX コントロールや DLL が読み込めません。そのため、既存の 32 ビット版のアドインなどは 64 ビット版でリビルドする必要があります。(.NET で作成された VSTO アドインなどで、CPU が Any になっている場合はリビルドの必要はありません)
なお、VBA マクロは基本的に 32 ビットで使用していたものがそのまま使えると考えられますが、マクロ内で ActiveX コントロールを呼び出している場合や、Declare により DLL の関数を使用している場合には、32 ビット版の ActiveX コントロールや DLL を使用する必要があります。
詳細については、Developing Outlook 2010 Solutions for 32-bit and 64-bit Systems もご覧ください。

MAPI を使用したアプリケーション: これまで MAPI は 32 ビットの DLL のみが利用可能であったため、MAPI アプリケーションも 32 ビットとなっていました。しかし、Office 2010 の 64 ビット版をインストールした環境で、独自に開発した MAPI アプリケーションを使用するのであれば、その MAPI アプリケーションを 64 ビットのアプリケーションとしてリビルドする必要があります。
なお、Windows が 64 ビット版であっても、Office 2010 の 32 ビット版をインストールした場合は、リビルドの必要はありません。
64 ビット版の MAPI アプリケーションの開発については Building MAPI Applications on 32-bit and 64-bit Platforms もご覧ください。

パブリック フォルダ: パブリック フォルダは Exchange Server 2007 や Exchange Server 2010 ではオプションとなっています。また、Outlook 2007 や Outlook 2010 もパブリック フォルダなしで動作します。そのため、Exchange Server 2007 以降と Outlook 2007 以降の組み合わせであれば、パブリック フォルダが存在しない構成が実現できるのですが、その場合にはパブリック フォルダを使うようなアプリケーションは使用できません。また、組織フォーム ライブラリが使用できないため、カスタム フォームは個人用フォーム ライブラリに発行するか、フォーム領域を使ってカスタマイズし、アドインとして配布する必要があります。

Outlook 97-2003 の一回限りのフォーム: 以前バージョンの Outlook では、カスタム フォームをパブリック フォルダや組織フォーム ライブラリに発行することなく、一回限りのフォーム (One-off form) としてインターネット経由で送信することができました。これを行うには、フォームのプロパティ タブの [フォームのレイアウトを送信] をオンにします。この設定により、フォームの定義が Transport Neutral Encapsulation Format (TNEF) のファイルとして添付され、受信側の Exchange サーバーや Outlook で TNEF が展開されることにより、カスタム フォームが使えるようになっていました。
しかし、Outlook 2007 以降では TNEF で添付されたカスタム フォームはサポートされなくなり、Outlook が受信したインターネット メッセージを MIME 形式から MAPI 形式に変換する際にカスタム フォームの情報を削除します。
したがって、一回限りのフォームを使用している場合は、フォーム領域によりカスタマイズし、アドインとして配布することを検討する必要があります。

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